参照21:アカシジア(akathisia; 着座不能症)

アカシジア(akathisia; 着座不能症)は、抗精神病薬の錐体外路系副作用の一つ。ジッとして居る事が出来ず、ウロウロ歩き回り苦痛を伴う。自閉や妄想など病識を欠く自我同化的精神症状と異なり、苦痛を伴う自我異化的症状である為、本人が症状を自覚出来る。この苦痛を伴うアカシジア症状に対して、入院症例23では初回のアキネトン筋注が著効した為、その後は患者自身がアキネトン筋注による治療を「注射打って」と言葉を発して希望するようになった。その対応を巡り本人・治療者間の良好な信頼関係が醸成され、発語が促進される一助となったと考えた。