参照3:ヒステリー(身体化障害)について

無意識の抑圧された葛藤により身体化症状が発現する。

精神分析療法(フロイト)によれば自由連想法により、無意識の葛藤を意識化することで症状が解消される。多くの場合身体症状発現により、本人に何らかの病気になったメリット(疾病利得)が得られる。

外来症例2は極めて素朴な性格の老年期の女性に発症した単純例である。1回の診察場面で、「息子の近くに住みたい」という無意識の葛藤が突然の歩行障害を出現させていたことが推察され、現実的な対応策による葛藤の解消が可能であった。

通常は無意識の抑圧された葛藤が何であるかを探りだすのは困難であるし、仮に葛藤が何であるかが分かったとしても、その葛藤を現実的に解消するのは極めて困難な場合が多い。